転職の目的としてどの業界でも年収を上げたいというのがよく挙げられますが、看護師についても例外ではありません。
今の給与には満足していなくて、給与を上げたいのを転職理由として挙げている看護師は多いです。
ただ、本当に今よりも年収が上がる職場なら満足なのかというのは、しっかりと考えてみる必要があります。
年収が上がるかを転職するかどうかの判断基準としていることもよくありますが、結果的に損だったと気付く場合もあるためです。

看護師の転職の場合、前職の給与を考慮して新しい職場での給与を決めるというのが一般的になっています。
キャリアから考えて即戦力になりそうなら、前職の給与よりも少し高めにするというのが通例です。
ただ、10万円上がったという程度では損になる可能性もあります。
受け取れる当面の月給は高くなる可能性がありますが、生涯収入は低くなるリスクがあります。

生涯収入について考えると、昇給や退職金を考慮する必要が生じます。
勤続年数が短くなることで昇給率が低くなり、数年後には前職の方が給与が高くなる計算だったということもあるでしょう。
また、退職金は一般的に勤続年数が長いほど金額が飛躍的に大きくなります。
このような点で転職が不利に働いてしまわないかを確認した上で転職することも大切です。
たった今、少しでも多くの収入を得られるようにしたいというのなら問題はありませんが、トータルで稼げる金額を増やしたいなら慎重に考えるべきでしょう。